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災害により被災した整備機器の安全確認について

災害により被災した整備工場の整備機器の使用に関する安全確認について

事業を再開するにあっては、十分な安全確保を行い、2次災害の防止に努めて頂くようお願いいたします。

◎被災整備工場における整備機器の使用に際しては、以下の内容について十分注意し、安全確認のための点検を必ず実施することが重要となります。

1.被災後にはじめて使用する場合

  • まず、はじめに電源、エアなどの動力を投入する前に、十分な換気が行われているか、また、機器の外観に異常がないかを確認する。
  • 設置機器等のどの位置まで冠水(泥水等の痕跡で判断)したか確認を行う。(機器の外観点検)
  • 本体の破損、変形、歪、溶接箇所の割れ、特に天井から吊っているもの(リール、指示計等)は、吊り部材の変形・亀裂など
  • 油圧、作動油を使用している機器は、油漏れ
  • アンカボルトで固定している機器は、アンカボルトの緩み
  • 床上に設置している機器は、機器の傾き
  • 土間に設置の機器は、土間のひび割れ、機器の浮き上がり(又は沈み込み)土間と機器との隙間など
  • 手動で動かせる部分は、手動で動かし、スムーズに動くか、異音がしないかを確認する。ただし、自動式前照灯試験機の場合は、無理に動かさず、購入販売店に連絡する。

※万一、異常が発見された場合は、機器購入販売店に連絡し、異常個所の修復が完了するまで、機器の使用は中止する。

2.電気を使用する機器について

  • はじめにメインブレーカ(又はコンセント)がOFF になっている事を確認し、次に電源ケーブルの破れ、断線、コネクタの緩み等がないことを確認する。
  • 機器の電気装置や部品に冠水(泥水等の痕跡で判断)がないことを確認する。

※万一、冠水(泥水等の痕跡で判断)があった場合には、絶対に電源をONにしないこと。機器購入販売店に連絡し、異常個所の修復が完了するまで、機器の使用は中止する。

3.エアを使用する機器について

  • エア配管、エアホース、コネクタ部に損傷が生じていることも考えられるので、エア圧力を下げて供給し、徐々に規定圧力まで上げる。(もしくは、バルブを全開にせず、徐々に開く。)

※万一、各部からエアが漏れる音がする。もしくは、規定圧力まで上がらないなどの異常が確認された場合は、直ちにエアの供給を停止する。機器購入販売店に連絡し、異常個所の修復が完了するまで、機器の使用は中止する。

4.各機器の始業点検の実施

  • 各機器の取扱説明書に記載された始業点検方法により始業点検を実施し、異常がないことを確認してから機器を使用する。

※万一、異常が発見された場合は、機器購入販売店に連絡し、異常個所の修復が完了するまで、機器の使用は中止する。(注意)そのまま使用すると機器の破損及び重大な事故に繋がる危険性がある。

5.リフト機器の安全点検実施について

  • リフト機器は車両の落下事故などの危険があるため、車両を上げる前に必ず次の安全点検を実施する。(安全点検)
  • 柱リフト、パンタリフトなど床面又はピット底面にアンカで固定した機器はアンカに緩み発生がないかを確認する。
  • 床面埋設式リフトは、埋設配管の破損や内部でオイル漏れの発生がないか確認する。
  • 電源やエア源の異常がないことを確認した後、リフトを無負荷で上昇させ、異音や振動がないか、また、手で揺らしてみてガタがないか、加えて最上位まで上昇するか、さらに自然下降がないかを確認する。
  • その他、リフトの取扱説明書に記載された安全点検項目や添付の点検表等を参考に安全点検を実施する。

※万一、異常が発見された場合は、機器購入販売店に連絡し、異常個所の修復が完了するまで、機器の使用を中止する。

6.停電への備え

  • 電気を使用している機器については、機器使用後、必ず電源をOFF にし、ブレーカを遮断(又は、コンセントを抜く。)する。

※万一、機器使用中に停電になった場合も、通電再開時に機器が勝手に作動しないよう、必ず機器の電源をOFF にし、ブレーカも遮断(又は、コンセントを抜く。)する。

 

掲載協力:一般社団法人 日本自動車機械工具協会

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